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スタッフブログ

大学院 がん看護分野「スタッフブログ」最新記事をお送りいたします。

2024年03月14日 更新

お問い合わせ・連絡先

東邦大学
看護学部 がん看護学研究室

〒143-0015
東京都大田区大森西4-16-20
TEL:03-3762-9881
【教員アドレス】
村上好恵
ymura[アット]med.toho-u.ac.jp
※[ ]を@に変換して送信下さい。

研究室メンバー

 

研究室メンバー

教授 村上 好恵 (Yoshie Murakami)
講師 山下 尚美(Naomi Yamashita)
助教 酒井 美香 (Mika Sakai)
大学院生・博士後期 佐藤 美和(Miwa Sato)
大学院生・博士後期 渡邊 輝子 (Teruko Watanabe)
大学院生・博士後期 石井 恵(Megumi Ishii)
大学院生・博士後期 山下 尚美(Naomi Yamashita)
大学院生・博士後期 細萱 順一(Junichi Hosogaya)
大学院生・博士後期 井ノ口 卓彦(Takuhiko Inokuchi)
大学院生・博士前期(CNSコース) 阿部 彩乃(Ayano Abe)
大学院生・博士前期 酒井 美香(Mika Sakai)
大学院生・博士前期 古澤 周(Syu Furusawa)
非常勤研究生 節原 光江 (Mitsue Fushihara)
非常勤研究生 神部 雅子(Masako Kanbe)
非常勤研究生 近江 圭祐(Keisuke Omi)
非常勤研究生 安宅 大輝(Daiki Atagi)

研究室メンバー一言

村上好恵 教授
がん医療は、この数年で劇的に進歩しており、手術療法・薬物療法・放射線療法・緩和医療の集学的治療の必要性が叫ばれたのもつかの間、個人のがんの遺伝子情報をもとに投与する薬剤を選択することを検討できる時代なってきました。さらに、今まではなすすべがなかった希少がんに対しても、その遺伝子情報を解析し、対応策を模索しようとする国をあげての取り組みも行われるようになってきました。このような状況の中、卒業して、就職してからがん医療について知識を習得しようとしても基本的な土台の構築が追いつきません。そこで、学部学生のうちに、最新のがん医療と看護について学んで欲しいと考えてカリキュラムを改正しました。
また、私が、遺伝性腫瘍の分野を専門としていますので、がんゲノム医療や遺伝性腫瘍に関する最先端の情報も講義に取り入れています。卒業までには、さらにがんを取り巻く医療は変化し、就職した時点では最新の知識ではなくなっているかもしれませんが、理解していく上での基本的な土台を構築して就職していけるのではないかと願っています。

毎年、大学院生を迎え研究室もにぎやかになってきました。各院生は、医療や看護における重要なテーマに着眼し、研究を遂行すべく日々努力を重ねています。「がん看護」以外のテーマをもった院生も受け入れていますので、互いの視点が多角的に、学際的に広がり、充実しています。
働きながらの院生が多いので、時間の確保という大きな課題に苦しくなることもあるようですが、個人のペースで歩みを進めています。また、本研究室の特徴でもありますが、他分野交流を推進しています。研究室が開催しているJournal clubには、様々な分野の研究者が集ってくれるため、多様なディスカッションを繰り広げることができ、有意義な時間となっています。

学部や大学院教育において、東邦大学医療センター大森病院、大橋病院、佐倉病院はもとより、地域の医療施設からのご協力により高度実践を学ぶことができています。これからも、さらに連携をはかり、患者さんやご家族への看護に関する支援システムの充実化を模索していきたいと考えています。
今後ともご指導、ご協力を賜りたいと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

山下尚美 講師

山下尚美 講師
2021年4月より、がん看護学研究室へ着任いたしました。

看護師としての臨床経験をスタートしたのが大橋病院でしたので、こうして再び、東邦大学の一員としてお仕事できることにご縁を感じております。
私は、終末期における看取りの看護やグリーフケアに関心を持っています。COVID-19は、今までの生活の当たり前を一掃しました。それは、看取りの場においても例外ではありません。この新たな状況下における、患者さんご自身が納得のいく時間を生き抜くことや、ご家族をはじめとする患者さんを大切に思う方々が、患者さんがお亡くなりになられた後のそれぞれの人生の歩みを進められるような看護について、これからも考え続けていきたいと思っています。
現在、博士後期課程にも在籍しており、がん看護学研究室とのお付き合いも3年目に入りました。がん看護について、専門的に深く取り組めるこのような機会を頂けたことは大変有りがたく、楽しみにしております。

不慣れなことが多くありますが、これからどうぞよろしくお願いいたします。

酒井美香 助教

稲垣朱美 助教
2021年8月より、がん看護学研究室へ着任いたしました、酒井美香です。
私は都立駒込病院で10年間、がんと共に生きる人とかかわってきました。看護師としてのやりがいは感じていましたが、仕事に精一杯で、自分の看護について振り返る時間や倫理的な疑問について深く考える時間が少なかったように思います。臨床で得た知識や経験を学生へ還元しながら、学生からも学ばせてもらいながら、頑張っていきたいと思います。
また、私が特に関心があるのは、がん患者の家族への精神的ケアとがん患者の退院支援と外来看護についてです。現在、入院期間は短縮され、治療も外来で通院しながら行う方が増えています。限られた時間の中でどのように看護師が関わるとよいのか、どのような人たちと連携すれば、安心して過ごしていけるのか、など考えていきたいと思います。
新しい環境で分からないことも多いと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

大学院生

佐藤美和さん

佐藤美和さん
私は現在、大学病院で働きながら、博士後期課程に通っています。

20年前にアメリカのクリーブランドクリニックでETナースの資格を取得してから、ストーマケアを中心として、消化器看護に携わらせてもらい20余年がたちました。

ストーマに関わることが多い中、炎症性腸疾患で苦しむ患者さんの多いことに驚くとともに、炎症性腸疾患の治療に関する研究は進められているのに、看護においてはまだまだ未知であると痛感していました。

そのような中、日々Experienceを駆使して看護にあたってきましたが、今自分に何が出来るのかを考えた時、Evidenceを求めて研究をすることではないかと思い、村上研究室の門をたたかせていただきました。

修士課程を修了してから10年以上経っており、錆びついた頭を研究モードにするのに困難をきたしていますが、ゼミでのディスカッションを通して研究モードに切り替えていっています。

自分に出来る患者さんへの貢献の仕方は、潰瘍性大腸炎患者への看護の研究を進めていくことだと信じ頑張っていきたいと思っています。

渡邊輝子さん

渡邊輝子さん
毎日、臨床の現場で問題に思うことや不思議に感じることがあるにもかかわらず、じっくりと向き合うことなくあっという間に時間は流れていきます。そのような日々を過ごし、振り返れば修士課程を修了してから随分と過ぎてしまいました。改めて、少し立ち止まってひとつのことを考えてみたいという衝動に駆られ、思い切って博士課程に進みました。

臨床で感じていることを研究課題にしていくことは難しい過程ですが、導いてくださる先生方や議論しあえるゼミの仲間たちと過ごす時間がとても楽しく、自分が活性化していくのを感じています。ひとつひとつの研究プロセスを丁寧に学び直しながら進め、研究者として自立できるように取り組んでいます。

石井 恵さん

石井 恵さん
私は、大学病院でがん看護専門看護師として働いています。緩和ケアセンターのメンバーとして、緩和ケアチームへの介入依頼のあった患者さんへの支援や、がんの告知、病状説明、治療方針に関する意思決定支援などの活動をしています。多くの患者さんが、病気との向き合い方、職場や家庭内での役割と治療との両立などに不安を感じており、その支援の必要性を強く感じています。日々の臨床活動をしていく中で、もっと体系的に看護支援する方法はないかと考えるようになりました。

がん看護専門看護師の1回目の更新を終え、日々感じていた疑問を解決するための研究手法をしっかりと身につけたいと考え、博士後期課程に入学することを決断しました。4月に入り、久しぶりの勉強と忙しい職場での役割をどのように両立させていくか、毎日試行錯誤しています。この村上先生のがん看護学研究室は、自分にとって大きな学びを得られる環境だと思いますので、時間をうまく使って両立させていきたいと思っています。

細萱順一さん

細萱順一さん
私は、急性・重症患者看護専門看護師として、主にICUをフィールドとし、クリティカルケアの質の向上や社会復帰に向けての生活の再構築を意識した実践を行ってきました。そのような経験の中で、様々ながんの内科的・外科的治療のプロセスで、我々のクリティカルケア領域に来られる患者さまとお話ししたり、ケアを提供することがあります。そこでの患者さんから、抗がん剤の治療に伴う心不全や血栓症に関して、十分に理解されていないと感じる場面に遭遇します。また、がん罹患後の生活習慣の乱れから心不全のリスクファクターになる高血圧や糖尿病などの併存疾患を有し、がん診断後に患者さんが抱いていた「がんとともに生きる」という状況が叶えられなくなってしまう状況も多く経験しました。これらの経験から、自身の看護実践のモットーである「生活の再構築」の視点を基軸にした研究テーマに取り組みたいと考え、進学を選択しました。
私は、がん看護学を専門としてきたわけではありません。しかし、人生の中で何度かクリティカルケア領域を経験されるがん患者さんに対して、疾患や病態を正確に把握しながら、多角的に、さらに深く、その方を看られるように、課題を焦点化させた研究に取り組みたいと考えています。
そして、がん看護領域の様々な専門家の方と出会い、今後の看護実践の中で継続的に研究に取り組むための人間力を高めていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

木村ことはさん

木村ことはさん

2021年4月より、博士前期課程がん看護CNSコースに入学しました木村ことはです。

私は横浜にある聖隷横浜病院で5年の臨床経験を経て、今は休職し大学院に通っております。臨床では呼吸器内科・外科、乳腺外科(4年半)、緩和ケア病棟(半年)での経験を通して診断期から治療期、終末期のさまざまな状態の患者様やご家族と関わらせていただきました。臨床では目の前で求められていることにすぐに対応することばかりで、じっくりと自分の看護について向き合いたいと考えるようになり、入学を希望いたしました。

がんの治療も日々変化し患者様は様々な場面で意思決定を求められます。サバイバーとして生活の中でも小さな意思決定の積み重ねであるため、それらの意思決定の支援について考えたいと思っていますが、半年間の緩和ケア病棟での経験からも様々な考えたいことがあふれ出てきており、まだ興味の幅は広い状態です。自分のこれまでの経験を振り返り、まずは本当に自分が取り組んでいきたいことについてじっくり考えていきたいです。

4月から始まりまだ右も左も分からない事ばかりですが、村上教授の研究室ではがん看護のスペシャリストだけではなく、様々な領域のスペシャリストの方と関わることが出来るため、色々な視点での学びを吸収していきたいと思っています。
臨床経験が短いのでとても不安ですが、歩みを進めてまいりたいと思っております。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

修了生

博士前期課程

年度 論文名 著者
2022 高度催吐性リスクの抗がん剤による治療を受けている肺がん患者の食べることへの思い 木村 ことは(CNSコース)
2023年がん看護専門看護師認定
2021 ビンカアルカロイド系薬剤を使用している悪性リンパ腫患者が体験している日常生活に影響を及ぼすCIPNの症状とその対処 岡林 透(CNSコース)
2022年がん看護専門看護師認定
2020 レンバチニブの投与による皮膚症状を体験した切除不能進行肝細胞がん患者の皮膚症状への対処 小野寺恵子(CNSコース)
2021年がん看護専門看護師認定
2019 目の前の現象に疑問を持ち文献を探そうとした看護師の思考 神部雅子
2019 再入院を繰り返す慢性心不全患者に対して救急領域の看護師が抱く感情 河村憲宏
2018 20歳代のがん患者が治療中に看護師に求めているもの 小山 優
2015 治癒困難な状況のがん患者が化学療法を実施する理由 田中雄大 (CNSコース) 2016年がん看護専門看護師認定
2015 非ホジキンリンパ腫患者における初回CHOP療法(またはR-CHOP)後の倦怠感の体験とその対処方法 節原光江 (CNSコース) 2017年がん看護専門看護師認定

博士後期課程

年度 論文名 著者
2023 潰瘍性大腸炎患者が大腸全摘術を決心した理由と術後の身体的変化の体験における探索的研究 佐藤 美和