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東邦大学
薬学部 微生物学教室

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研究紹介

 
微生物学教室では放線菌と呼ばれる細菌を主な研究対象としています。放線菌は土壌中に多数存在する細菌の一種で、カビに似た形態をもち、抗生物質、抗ガン剤、免疫抑制剤などの生物活性物質を生産する菌種が数多く含まれ、医薬品原料の供給源として魅力的な細菌です。

放線菌の2次代謝に関する研究

放線菌の2次代謝で生産される抗生物質の生合成では、酸化、メチル化、アシル化、糖転移などの修飾反応が抗生物質の母核の形成とともに行われ、抗生物質の構造および生物活性の多様化に重要な役割を担っています。その重要な反応の1つである酸化反応を触媒するシトクロムP450酵素は水酸化、脱水素、エポキシ化、脱メチル化など多種多様な反応を司る最も万能な生物触媒です。マクロライド抗生物質の生合成において複数種類の酸化反応を触媒するシトクロムP450酵素であるMycG、RosCの機能解析と機能改変の研究を行っています。

有用生物活性物質の探索研究

クオラムセンシングは病原微生物の病原性や抗菌薬耐性に関与する仕組みであり、それを阻害する物質の発見は新たな感染症の治療に繋がります。放線菌を含めた様々な生物資源を利用したクオラムセンシング阻害物質などの有用生物活性物質の探索研究を行っています。

放線菌のセシウム蓄積に関する研究

土壌細菌は様々な金属を蓄積します。放射性物質137セシウムの環境中での循環における放線菌の関与について研究しています。放線菌の細胞内に取り込まれたセシウムは、ポリリン酸に捉えられ、その毒性が減少するという結果が得られています。この放線菌が持つ能力を環境浄化に用いることが出来ればと考え研究を進めています。