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東邦大学薬学部生化学教室

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研究紹介

 

老化および老化関連疾患発症のしくみとその制御

長生きしても病気を患い、寝たきりでは決して幸せな人生とは言えません。高齢になっても健康なからだを保つには、老化のしくみをよく理解し、うまくコントロールする必要があります。
老化は遺伝的要因と環境要因の影響を受けながら加齢に伴い進行する多様性に富んだ生命現象のひとつです。私達は、複雑な老化のしくみをより正確に理解するために老化に影響を与える遺伝子と環境を多角的に研究しています。
遺伝的要因に関しては、老化促進モデルマウス(SAM)の促進老化に関わる遺伝子の探索、遺伝的背景の異なるマウス、ラットの加齢現象の多様性(亜系統差)、性差などの研究を行っています。これまでに短命のSAMP8系マウスの老化促進現象が離乳期を境にしてはじまることを発見しました。現在、その原因となる遺伝子の探索を行っています。一方、通常のマウス、ラットを用いた実験では、亜系統間や雌雄間で加齢特性がかなり異なることを見出しました。現在、動物種や性差を超えた共通の加齢指標の探索を行っています。
環境要因に関しては、食事のカロリー、鉄などの影響について研究を行っています。特にカロリーに関する研究は、ヒトへの応用を考え、中高齢期からスタートする短期間の食餌制限について研究を進めています。これまでに食餌制限により老化動物の組織に蓄積した酸化タンパク質が低下すること、腎機能低下に伴うタンパク尿症が改善することなどを見出しました。

研究内容

老化・老化関連疾患発症メカニズムに関する研究

  • 加齢に伴う遺伝子発現低下機構
  • 若齢期環境と老化・寿命
  • 鉄蓄積と老化
  • 高タンパク質、高脂肪食と老化
  • 脂質代謝と遺伝子多型
  • 老化の多様化:性差・系統差・個体差

老化制御に関する研究(特に中高齢からはじめる食餌制限)

  • 異常生体高分子(DNA、タンパク質、脂質)蓄積に対する影響
  • サルコペニア(加齢性筋肉減弱症又は筋肉減少症)に対する影響
  • 腎機能低下に対する影響: アルブミン尿症改善など