ドウカンソウ
中国、ヨーロッパ、アジアの温帯に分布し、丘陵の荒れ地や山地の道端に生えて、日本には江戸時代に渡来し、花壇や切り花用に栽培される一年草です。草丈は50~70cm程、茎は直立し節はやや脹らみ、上部は分枝します。卵状披針形の葉は対生し、葉先は尖頭で全縁です。花期は4~5月、茎の頂に2cmほどの淡紅色又は白色の花を集散花序につけます(見本園のはシロバナドウカンソウ)。蒴果は卵形です。名前の由来は江戸郊外の道灌山にあった薬草園に植えられていたことに因みます。
学名
Vaccaria segetalis
科名
ナデシコ科
生薬名
王不留行(オウフルギョウ)
利用部位
種子⇒6~7月に全草を刈り取り、日干しして果実を自然裂開させて種子だけを用います。
効能
詳細は不明ですが、中国では臨床的に乳汁欠乏症に王不留行を取材として処方し、有効であったことが報告されています。乳汁不通、難産、月経不順や各種のできものに用いられます。
成分
サポニン類、イソサポナリン、ラフィノース