ゴボウ
ヨーロッパからヒマラヤ、中国の温帯に分布します。他国では種子を食用としますが、日本と台湾だけは古くから蔬菜として生根を食用に栽培される多年草です。日本には野生種の自生はなく、薬用として中国から伝来したと思われます。草丈は100~150cmで、主根は多肉質で、まっすぐ伸びます。根生葉は束生し、長い柄のある葉は大きく葉裏には灰白色の綿毛があります。春播きでは翌年の夏に枝を分枝した先に、7~8月、径4cmほどのアザミに似た花をつけます。品種によっては主根が直径10cmほどにもなるものもあります(千葉県大浦牛蒡)。関東では細くて長いタイプのもの、関西では太くて柔らかく、香りがよいものというように、産地によって特徴のある品種が栽培されています。
学名
Arctium lappa
科名
キク科
生薬名
牛蒡葉(ゴボウヨウ)、牛蒡子(ゴボウシ)、牛蒡根(ゴボウコン)
漢方
漢方では種子を悪実(アクジツ)と呼びます。
利用部位
葉⇒8月頃採取し、適当な大きさに切って日干しします。
種子⇒よく成熟したものを採取し日干しします。
根⇒秋~春に収穫します。
種子⇒よく成熟したものを採取し日干しします。
根⇒秋~春に収穫します。
利用法
むくみに⇒種子を炒って粉末にし、1日量8gを3回に分けて食間に服用します。
漢方では腫れ物に⇒種子を1日量5~8gに水200ccで半量になるまで煎じつめ、3回に分けて服用します。
麻疹、かぶれなどに⇒乾燥葉ふた握りを布袋に入れて浴湯料とします。
漢方では腫れ物に⇒種子を1日量5~8gに水200ccで半量になるまで煎じつめ、3回に分けて服用します。
麻疹、かぶれなどに⇒乾燥葉ふた握りを布袋に入れて浴湯料とします。
効能
根、葉のタンニン⇒消炎、収斂作用、駆風、催吐作用。
種子⇒利尿作用、抗皮膚真菌作用。
消炎、排膿、利尿、緩下薬として。
種子⇒利尿作用、抗皮膚真菌作用。
消炎、排膿、利尿、緩下薬として。
成分
葉⇒タンニン、精油
根⇒アルクチン酸、酢酸、プロピオン酸、アセトアルデヒド、アルギニン、アスパラギン、タンニン等。
根⇒アルクチン酸、酢酸、プロピオン酸、アセトアルデヒド、アルギニン、アスパラギン、タンニン等。