ゴシュユ

ゴシュユ

中国原産の雌雄異株の落葉低木です。日本には江戸時代享保年間に小石川植物園に植えられ、これから株分けされて各地に広まりました。しかし渡来したのは雌株だけなので、種子のない果実しかできません。
それより以前、918年に著された「本草和名」では、日本名はカラハジカミとしています。当時は乾燥果実を中国から生薬として導入していたものが、ハジカミと呼ばれていた山椒に似ていることから“唐の国の山椒”の意でカラハジカミとなったのでしょう。樹高は3m、葉は対生、楕円形の葉は先が急に尖がり、葉柄、歯の裏には柔毛があります。花期は初夏、円錐花序をだして白い小さな花をつけます。しかし日本には雄株が無いので結実はしませんが、紫褐色の蒴果となります。種子はなくても果実は薬用となります。

学名

Evodia rutaecarpa

科名

ミカン科

生薬名

呉茱萸(ゴシュユ)

漢方

漢方処方に配合して用います。

利用部位

未熟果実

利用法

未熟果実⇒12月頃、果実を採取し、出来るだけ急速に日干しします。

効能

健胃に⇒乾燥果実の粉末を1回量0.3~0.5gを水で服用します。

成分

アルカロイドのエポジアミン、ルタカルビンなど。

お問い合わせ先

東邦大学薬学部付属
薬用植物園

〒274-8510
千葉県船橋市三山2-2-1
TEL:047-472-1349


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