ハナミョウガ

ハナミョウガ

台湾、中国南部に分布し、日本では関東以西の本州、四国、九州の山中の樹陰に生える多年草です。草丈は60~100cmで、束生しています。根茎は太く分枝し、節には鱗状葉があります。葉は長さ30~35cm、花は5~10月、白色から淡紅色の2.5cmほどのロート状の花を、偽茎の先15cmほどの総状花序に密につけます。葉がミョウガに似ていて、花がミョウガより目立つので、この名がついています。ベトナム北部、タイ、インド原産のAlpinia officinarumの種子を生薬では縮砂シュクシャとしていますが、ハナミョウガは江戸時代から現在まで、その代用品とされてきました。

学名

Alpinia japonica

科名

ショウガ科

生薬名

伊豆縮砂(イズシュクシャ)

利用部位

種子⇒芳香健胃薬として薬の原料に。またソースなどの香辛料に用いられています。

利用法

10月以降、赤く熟した蒴果を手で押し破って、種子だけを取り出し、陰干しにします。このとき種子には仮種皮(白く薄い膜)がついていますから、それを取り除きます。

効能

芳香性健胃薬、腹痛、下痢に。1日量3~6gを粉末にして、2、3回に分けて服用します。

成分

芳香成分はシネオール、β-ピネン、樟脳、セスキテルペン。フラボノイドのアルピノン。

お問い合わせ先

東邦大学薬学部付属
薬用植物園

〒274-8510
千葉県船橋市三山2-2-1
TEL:047-472-1349


お問い合わせフォーム