イチゴノキ

イチゴノキ

地中海地方、西ヨーロッパ北部、西フランス、アイルランドに分布のツツジ科の常緑低木です。人目を引く淡赤色の樹皮には灰褐色の亀裂が入ります。大きいものでは樹高10mになり、幹の直径は80cmにもなるそうですが、ハーブ園のイチゴノキはまだ直径10cm程です。葉は濃緑色の革質で、長さ5~10cm、幅3cmで、鋸歯があります。花は両生花で、ピンク色がかった白い小さな釣鐘型の花を円錐花序で、花をつけます。果実は赤い液果で1~2cmほどで表面はざらついています。味はうっすらとした甘味があります。
学名についている属名のArbutusは“イチゴ”を指し、種小名のunedoは“一回食べる”を意味すると、古代ローマの博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスは、自身の著した「博物誌」で記しています。私も食べてみて、‘また食べたい’とは思いませんでしたので、この命名には納得しました。余り馴染みのない木でしたが、近年は「アルブツス・ウネド」又は「ストロベリーツリー」という名で市場に出ています。最近では赤花の品種もあります。

学名

Arbutus unedo

科名

ツツジ科

利用部位

果実

利用法

果実⇒ジャム、果実酒

効能

Lesley Bremness著「ハーブの写真図鑑」によると以下の効用をあげています。
⇒収斂作用、利尿殺菌作用。
樹皮⇒下痢を治す成分を含み、肝臓の不調を治す、また動脈壁が熱くなるのを防ぐ。

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