カイソウ

カイソウ 有毒

地中海沿岸地方、カナリー諸島、シチリア島に分布し、海岸の砂丘地に生えている宿根性越年草です。古代エジプト、ギリシャには薬用として栽培され、利用されていました。日本には、明治時代初期に導入されましたが、有毒成分の配合が難しく現在ではほとんど薬用としては使われておらず、鑑賞用として栽培されています。鱗茎は卵形、人の頭ほど有り大きく、重さは1~2.5kgにもなります。鱗茎の外皮は白色で、ほとんどが地上部位露出しています。披針形の30cm程の長い大きな葉は全てが根生します。他のユリ科同様に、花後に出ます。花期は8~9月、1~1.5mに花茎を伸ばし、白色の小さな花を50~100個を総状花序につけます。名前の由来は、巨大なタマネギのような鱗茎の形から、英名は見ためそのままに“Sea onion”といいます。和名はその直訳して“海の葱”で海葱カイソウ。外皮には暗赤のものがあるそうですが、私共は未だ見たことがありません。

学名

Urginea maritima

科名

クサスギカズラ科(APG)/ユリ科(エングラー)

生薬名

海葱(カイソウ)

利用部位

鱗茎

利用法

日本ではほとんど使用されておらず、鑑賞用として栽培されています。

効能

使用民間薬としては利尿、強心薬として心臓衰弱、浮腫、水腫に。

成分

鱗茎にスキラリン

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