カミルレ(カミツレ)

カミルレ(カミツレ)

ジャーマンカミツレ
ヨーロッパ原産の一年草又は越年草で、英名はジャーマンカモマイルGerman Chamomile、和名はカミツレといいます。単にカモミールというと、ジャーマンカミツレを指します。西洋では紀元前2000年には、古代バビロニアで、薬用として使われてきました。現在でも世界各地で薬用を目的に栽培されています。日本には江戸時代にポルトガルやオランダから導入されました。草丈は30~50cm、茎は直立し多数分枝します。開花期は5月~6月で、茎上端に散房花序の白い花弁に黄色い円錐形の中心部のある頭上花をつけます。花は咲き進むと中心の黄色い部分(舌状花)が盛り上がってきます。蜜の香りがしますが、葉には香りはありません。本種には、抗潰瘍作用はなく、多く服用すると胃の筋肉を弱めることがあります。ドイツ認定基準には、“浸剤は目の近くで使ってはならない”と載っていますので使用にはお気をつけください。(「メディカルハーブ安全性ハンドブック」より)

ローマンカミツレ
こちらのローマンカモマイルAnthemis nobile は多年草で、学名からアンセミスと呼ばれています。茎は直立せず這うように伸びます。開花期は夏で茎の先端に白い花をつけます。この2種は形態、成分とも大変よく似ていますが、分類上は別の属で、別種です。花や葉はリンゴの香りがし「地上のリンゴ」と呼ばれます。また近くに生えている病んだ植物を治すことから「植物のお医者さん」ともいわれています。見分ける方法は、最盛期の花を縦に切ってみるとよくわかります。ジャーマンは花床が中空ですが、ローマンは中空にはなっていません
園芸種には八重咲きのダブルフラワーカモマイルA.nobilis‘Flore Pleno’や芝生として利用されるノンフラワーカモマイルA.nobilis‘Treneagueがあります。

学名

ジャーマンカモマイルMatricaria chamomilla
ローマンカモマイルAnthemis nobile 異名Chamamelum nobile

科名

Matricaria chamomilla⇒キク科 コシカギク属
Anthemis nobile⇒キク科 ローマカミツレ属

生薬名

カミルレ(カミツレ)

利用部位

頭花⇒開花期に頭花を採種し日干しします。
ジャーマンカモマイル⇒頭花。花の中心部の黄色が鮮やかになり、舌状花がシャントしているときに採取します。
ローマンカモマイル⇒頭花。花の中心部の黄色が鮮やかになり、舌状花がシャントしているときに採取します。
(ティーにするとローマンには苦味があります)

利用法

どちらも同じように使われます。
浸剤⇒剤(食欲不振、消化不良、過敏性大腸症候群に、マウスウォッシュ、吐き気に。
使用後のでがらしはガーゼに包んでハップに使えます。
吸入剤⇒ボウルに茶匙2の花を入れ、熱湯を注ぎ蒸気を吸引します⇒鼻カタル、喘息、百日咳に。(夜間は、お湯に精油2,3滴入れて寝室に置いておくとよい)
チンキ⇒不眠、緊張
軟膏⇒虫さされ、傷、痒みのある湿疹に。
精油⇒ローション、吸入剤
妊娠中は、子宮収縮作用があるので精油は使わないこと。

効能

抗炎症、抗ウイルス、尿路感染症、鎮静作用。風邪、頭痛、下痢に。

成分

芳香のあるテルペンアルコール、カマズレンなど。
ジャーマンカモマイル
Matricaria chamomilla
ローマンカモマイル
Anthemis nobile

お問い合わせ先

東邦大学薬学部付属
薬用植物園

〒274-8510
千葉県船橋市三山2-2-1
TEL:047-472-0666


お問い合わせフォーム