トビカズラ

トビカズラ

原産地は中国長江流域で、日本にも広く分布していたとされますが、現在では国内での自生は、熊本県と長崎県佐世保市沖の無人島の二カ所のみとされています。熱帯性の常緑、蔓性木本で、葉は互生し卵状楕円形で長さ7~15cm、幅4~8cm。4月下旬から5月に太い枝から暗紅紫色の大きな蝶形の花房を下げてつけます。熊本県山鹿市菊鹿町相良にある樹齢千年といわれるトビカズラをアイラトビカズラといい、1940年に国の天然記念物に指定されています。
和名は、源平合戦の時に千手観音像が空を飛んできてこの木に乗り移り、焼き打ちを逃れたという伝説に基づくそうです(『週刊朝日百科 植物の世界』)。別名を優曇華(うどんげ)とも呼ばれ、「開花すると国家的変事が起きる」と言われていたそうですが、事実35年ぶりに開花した翌年には、満州事変が起きました。しかし仏教の世界では「三千年に一度開花し、その時は如来が現れる」と言われているそうです。
近縁種には、大分県の天然記念物、カマエカズラがあります。本邦では薬用には用いられていませんが、中国では近縁種のM.birdwoodiana Tutcherの茎を、補血、血行改善薬、腰膝の疼痛、リウマチ等に薬用として用いられています。

学名

Mucuna sempervirens 

科名

マメ科

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東邦大学薬学部付属
薬用植物園

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