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ハーブの用語解説

お茶を入れるのと同じ要領で作ります。うがい薬、口中洗浄薬、入浴剤に使っても、普通にハーブティーとして飲んでも構いません。
使用部位 地上部の大部分(花、葉、茎)または根。
標準の分量 乾燥ハーブ大さじ1~2杯(生のハーブの場合は乾燥ハーブの3倍量)に、500mlの沸騰直前の湯を注ぎ、蓋をして10分程(ティーで飲む場合は3~5分)おいてから濾します。何種類かのハーブを合わせる場合でも分量は標準の分量を超えないようにしてください。 ティーとして濃いめが好みの方は、時間を長くせず、分量を増やした方が美味しく飲めます。
保存法 蓋の付いた瓶に入れて、冷暗所か冷蔵庫で保存しますが、2、3日までとします。
実・樹皮・茎・根等の堅い部分の場合、浸剤よりしっかりと有効成分を抽出する方法です。
時間をかけて(1時間以内くらい)煮出します。
使用部位 実、樹皮、茎、根。
標準の分量 乾燥ハーブ30g(生の場合は乾燥ハーブの倍量)に、水750mlを加えて、三分の二になるまで煮詰めます。何種類かのハーブを合わせる場合、分量は標準の分量を超えないようにしてください。
保存法 蓋の付いた瓶に入れて、冷暗所か冷蔵庫で保存しますが、2、3日までとします。
生のハーブ、または乾燥ハーブをアルコールに漬けて、濾した液をチンキといいます。アルコールは、水溶性・油溶性両方のハーブの有効成分の濃度や保存性を高めます。チンキ剤はお茶に数滴入れて飲んだり、うがい薬としたり、湿布や化粧水にも使います。
使用部位 葉、根。
標準の分量 乾燥ハーブ200g(生の場合は乾燥ハーブの3倍量)を、濃度30~40%のウォッカまたは果実酒 1㍑に浸けて2、3週間ほど冷暗所に置き、時々振り混ぜます。2、3週間経過したら、澱が出ていますから、茶こしかフィルターで濾します。
保存法 遮光ガラス瓶で保存します。チンキ剤は2年くらいまでは保存できます。
ハーブの有効成分をオイルで抽出する方法で二通りあり、使用するオイルはスィートアモンドオイル、小麦胚芽オイル、ひまわりオイルなど多種あります。
熱侵法 ローズマリー、チックウィードなどの葉を用いる場合は、ハーブにオイルを加えた容 器を2、3時間湯煎してから充分に絞ります。
冷侵法 セントジョーンズワート、マリーゴールドなどの花を用いる場合は、広口の瓶に花を口まで入れて花が被るまでオイ ルをたっぷり加えます。2週間日なたや暖房のそばに置き、更にもう一度、新しい花を加えてもう2,3週間 ほど置いてから充分に絞ります。
こうして作ったオイルはマッサージオイルとしたり、クリームやローション、軟膏を作るのに使います。
浸剤や煎剤に蜂蜜か未精製糖を加えて作ります。その甘味は薬効成分の保存をし、ハーブ独特の味を隠して飲みやすくします。子供の薬によく使われます。
関節や筋肉の痛みに。
ハーブの浸剤、煎剤、チンキなどに、布を浸して患部に当てる方法です。
湿布と同じ作用ですが、抽出液は使わず、ハーブそのものを刻んだり、少量の水で茹でたりして使います。
鼻炎、気管支炎、喘息やのどの痛みを和らげるのに有効な方法です。
抗炎症作用のあるハーブ(ユーカリ、タイム、エルダーやセージ等、単品でも合わせても良い)を大きめのボ-ルに入れて熱湯を注ぎ、蒸気を逃がさないようにバスタオルを頭から被って、10分間ほど蒸気を吸入します。
シチューや煮込み料理に入れて風味付けに使う香草の束のことを、ブーケガルニと言います。ローレル、ローズマリー、コモンセージ、セロリー、スイートマジョラムなどを茎ごとや葉を糸で縛るか、ガ-ゼに包んで入れたものを使います。フレッシュハーブでも乾燥ハーブでもよいのですが、乾燥したハーブは香りが強いので、使いすぎないように、フレッシュハーブの三分の一程度がよいでしょう。
フィーヌゼルブは英語でfines herbsといい、みじん切りにしたハーブを指します。よく使われるのはシソ科のバジル、セリ科のパセリ、チャービルやユリ科のチャイブそしてキク科のタラゴンなどの生の葉です。火を止める直前にオムレツに振りかけて用いたり、サラダやソースに加えたりして香りを楽しみます。乾燥したハーブを使う場合は、使いすぎるとまずくなりがちですから加減してください。
野菜類とハーブ類をうまく組み合わせて一緒に植えると、病害虫を防いだり、成長を促進したり、収穫量が増えたり、風味や芳香を良くしたり等、様々な良い効果を生み出すと言われているのがコンパニオンプランツです。しかし経験的に言われているものがほとんどで科学的に解明されている例は少ないといえます。
マリーゴールドがセンチュウに対する殺虫効果をもつため、作物に対する病害の抑制に用いられたり、作物に寄生しない種類のアブラムシの宿主となる植物を植栽したり、同様の性質を持つ雑草を温存することで、アブラムシの天敵を農地に増やすと、例えばカマキリはバッタ、ケムシ、チョウなどを捕食し、ナナホシテントウムシはアブラムシ、コナジラミを食べるというように、科学的な根拠が確認されているものも知られています。
せっかくコンパニオンプランツを植えて害虫の天敵を増やしても、そこに天敵を殺す農薬をまいてしまっては、天敵の働きを期待できません。農薬の使用は、できるだけ避けなくては効果は期待できません。
水蒸気蒸留で採れたエッセンシャルオイルのことを精油といいます。植物によって採れる精油の香りは異なります。植物由来の香りはそれぞれちがいますから、お好みの香りを見つけてください。使い方は、語りきれないほどありますが、大きく分ければ芳香浴、沐浴、マッサージオイルや手作り化粧品などでしょう。詳細については関連の情報がたくさんありますから、ご自分で探してみて、間違いのない使い方をしてください。

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