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研究紹介
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東邦大学理学部
生物学科
ゲノム進化ダイナミクス研究室
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研究紹介
生物は一般に種固有の遺伝情報を持ち、その固有の情報はDNAの塩基配列としていくつかの染色体に分散され維持されています。これをその種のゲノムと呼び、体を構成するどの細胞も同じゲノムを持ち、また次世代に伝えていきます。しかし、地球上の生物にはこの種固有のゲノムを個体発生中に大規模に編集し直す、いわゆるゲノム再編成という大胆不敵な振る舞いを行う種が存在します。このゲノム再編成のうち最も大規模なものが「染色体放出(または染色質削減、DNA放出)」です。この現象は限られた生物群でしか観察されておらず、原生動物のテトラヒメナや線虫類のカイチュウを材料にした研究が進んでいますが、その生物学的・遺伝学的意義は未だ不明です。
1986年本研究室の河野(現在は本学名誉教授)が、脊椎動物では初めて円口類ヌタウナギの仲間でこの現象を発見しました。それ以来本研究室では、この不思議な現象に注目し、細胞遺伝学的、分子遺伝学的解析を行ってきました。現在は、捨てられる染色体に存在する独特のDNA配列の分子進化等を中心に研究を進めています。
本研究室はこの他にも、脊椎動物や節足動物のゲノム解析や核型(染色体)解析、特に5SrDNAの分子進化等について、積極的に研究を進めています。