岡本彩佳 「市街地と農耕地におけるアカネズミの生息確率」
現在、大都市近郊に拡がる農村・里山空間では、都市的土地利用へと徐々に転換されています。都市の拡散によりもたらされる郊外の自然環境の消失は、農村・里山空間に生息する生物にとって生息地の縮小や生息地間の移動阻害が考えられています(KURODA,KATSUNO 2007)。そこで本研究では、個体群維持において都市化の影響を強く受けると考えられているアカネズミの生息を調べます。景観要素の違う2地点でアカネズミの生息状況の調査を行い、アカネズミに有利な生息環境を調べます。
また、アカネズミは、堅果の分散貯蔵に深くかかわり、高次の肉食動物の餌資源としても重要な地位を占めています。アカネズミの生息に深く関わっているブナ科植物の生息状況、及びネズミ類の古巣を利用するマルハナバチの個体数調査を行い、それぞれに相関関係があるか調べたいと思っています。2010年度
- 栗山武夫「オカダトカゲの色彩パターンの進化」
- 武田広子「コウノトリの採食生態」
- 青山正志「河川環境と淡水性カメ類の分布」
- 柿本恵里那「市民参加型調査手法を用いた千葉県におけるヘイケボタル生息適地の推定」
- 葛西直子「伊豆諸島に分布するEuhadra(マイマイ属)の生活史における地理的変異」
- 庭野裕「房総丘陵におけるニホンアカガエルとヤマアカガエルの比較個体群動態」
- 伊藤珠実「ナナフシ類の食草選択について」
- 多田さと美「ミカン科の食草を利用するアゲハ類の幼虫の種間競争について」
- 平岩将良「花弁色・花形態におけるハナアブ割合の予測」
- 柊雅実「三宅島2000年噴火後の地上系及び土壌系無脊椎動物群集の回復過程」
- 藤田薫「伊豆諸島とその周辺本土におけるヤマガラの集団構造」「キブシをめぐる生物間相互作用」
- 江刺順子「ニホンカナヘビとアオカナヘビの色素細胞比較」
- 大原みさと「伊豆諸島にはなぜハシボソガラスがいないのか~ハシブトガラスの分布している環境~」
- 岡本彩佳「市街地と農耕地におけるアカネズミの生息確率」
- 皆藤琢磨「異なる餌環境に生息するヤマカガシ個体群の形態及び活動体温の比較」
- 高田裕之「食性の違いにおけるシマヘビの骨格構造と咬合力の比較」
- 宮内麻衣「高温耐性の獲得によるクツワムシMecopoda nipponensisの都市型気温への適応」