武田広子「コウノトリの採食生態-野生復帰に向けて-」
コウノトリ(Ciconia boyciana)は、江戸時代には日本列島に広く分布していましたが、明治時代以降の乱獲や生息環境の悪化などにより、1971年に一度日本列島から姿を消しました。日本最後の生息地である兵庫県豊岡市では、1965年からコウノトリの人工飼育が行われ、2005年9月には野生復帰に向けた試験放鳥が始まりました。コウノトリが、野外において給餌なしで生息していくためには、採食場所を確保・整備していくことが必要です。私は、コウノトリの採食生態を明らかにし、コウノトリの採食効率に基づいた採食場所の確保・整備に応用したいと考えています。また、餌環境からコウノトリの1日あたりの採食量を推定し、他地域における潜在的な採食場所を評価する手法にも応用したいと考えています。
調査地:兵庫県豊岡市円山川中下流域
所属
・日本鳥学会
・日本生態学会
・日本生態学会
連絡先
h.takeda856(アット)gmail.com
注:(アット)は、@
注:(アット)は、@
2010年度
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- 武田広子「コウノトリの採食生態」
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- 葛西直子「伊豆諸島に分布するEuhadra(マイマイ属)の生活史における地理的変異」
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- 伊藤珠実「ナナフシ類の食草選択について」
- 多田さと美「ミカン科の食草を利用するアゲハ類の幼虫の種間競争について」
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- 江刺順子「ニホンカナヘビとアオカナヘビの色素細胞比較」
- 大原みさと「伊豆諸島にはなぜハシボソガラスがいないのか~ハシブトガラスの分布している環境~」
- 岡本彩佳「市街地と農耕地におけるアカネズミの生息確率」
- 皆藤琢磨「異なる餌環境に生息するヤマカガシ個体群の形態及び活動体温の比較」
- 高田裕之「食性の違いにおけるシマヘビの骨格構造と咬合力の比較」
- 宮内麻衣「高温耐性の獲得によるクツワムシMecopoda nipponensisの都市型気温への適応」