両棲類の多くが繁殖,幼生の生育に水場を利用し、変態後は陸地で生活する。そのため、両棲類の保護には水場と陸地の二つの環境の保全を考える必要がある。現在、群馬県みなかみ町ではAKAYAプロジェクトという生物多様性の復元を進める取り組みが行われており、この地域で両生類の生息状況を調査し、両生類の生息に配慮した森林管理方法を考察する。
本研究では両棲類は繁殖場所からあまり離れずに生活するという先行研究を参考にして、繁殖場所となる水場,地上で生活するクロサンショウウオHynobius nigrescens)と樹上で生活するモリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の卵の数,水場周辺の環境を調査し、両棲類が生息するのに適した環境を調べる。