伊勢崎 泰
「侵略的外来種アメリカザリガニはオニヤンマ幼虫の分布と密度をどのように制限しているか -野外調査と室内実験による解明-」
トンボの幼虫は,種や幼虫齢によって性質の異なる様々な環境に生息している.特にオニヤンマ科のように体サイズの変化が大きく,4〜5年と長い幼虫期間を持つ種では,発育段階に伴う選好性の変化を考慮したうえで,水域が安定して保たれる条件が必要不可欠である.
これまでの研究では,成虫の産卵場所選択と発育段階に応じた幼虫自身の選好性の変化に注目して解析した.その結果,水温や基質など物理的条件に加えて,外来種のアメリカザリガニによる影響が可能性として浮かび上がってきた.この問題の解決には影響の詳細を把握する必要があるため,本研究では両種間の相互作用のメカニズムを研究している.
これまでの研究では,成虫の産卵場所選択と発育段階に応じた幼虫自身の選好性の変化に注目して解析した.その結果,水温や基質など物理的条件に加えて,外来種のアメリカザリガニによる影響が可能性として浮かび上がってきた.この問題の解決には影響の詳細を把握する必要があるため,本研究では両種間の相互作用のメカニズムを研究している.
2016年度
- 小林 篤「乗鞍岳に生息するライチョウの個体群研究と保全に向けた取り組み」
- 加賀山 翔一「日本広域に分布する淡水性カメ類の個体群研究と保護管理への取り組み」
- 伊勢崎 泰「侵略的外来種アメリカザリガニはオニヤンマ幼虫の分布と密度をどのように制限しているか -野外調査と室内実験による解明-」
- 大竹 海也「ニホンイシガメの陸上環境利用」
- 下藤 章「甲羅の年輪を用いた淡水生カメ類の成長解析」
- 鈴木 翔「被食者の視覚的捕食者認知が捕食者の色彩パタン多様化に及ぼす進化的相互作用 -トカゲ目爬虫類の種間・種内島嶼個体群間の比較-」
- 吉田 和哉「集団遺伝学的解析によるアライグマ Procyon lotor の侵入および分布拡大過程の推定」
- 宍倉 慎一朗「ニホンイシガメとクサガメの交雑に関する研究」
- 鈴木 広美「印旛沼流域における特定外来生物ナガエツルノゲイトウの生育環境の把握と洪水リスクの評価」
- 廣瀨 未来「房総半島南部におけるアライグマの行動圏・土地利用特性」
- 飯島 大智「乗鞍山における鳥類の標高分布」
- 斉藤 綾香「三宅島におけるアオウミガメの分布予測」
- 本間 李花「尾の自切がトカゲの生存率に与える影響」
- 松尾 野武彰「 インドネシアにおける移民政策および全土の環境情報に関するデータベース構築」
- 宮崎 未来良 「アカミミガメの生成熟と生長量の関係」
- 武田 広子「コウノトリ(Ciconia boyciana)の採食生態」
- 藤田 薫「伊豆諸島とその周辺本土におけるヤマガラの集団構造」「キブシをめぐる生物間相互作用」
- 村上 新 「シマヘビにおけるストライプパタンの個体発生—色素細胞の観察」