中高理科(化学)授業に役立つ研修会

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中高理科(化学)授業に役立つ研修会

 現代の教育諸問題に対応できる教員を養成することは重要であり,喫緊の要事である。それに関連した研修会や研究会は数多くあるが,現在,理科教員に求められる能力の基盤である実験研修の機会はほとんどない。そこで,将来の理科教育を担う若い教員の教科指導能力,実験指導能力のスキルアップのために,化学実験研修会を教員養成課程が主催し,実施している。中学校・高等学校・高等専門学校の教員と理科教員志望学生(大学3年生以上)を対象とした本実験研修会も今年で6回目となった。第2回からは公益社団法人日本化学会と共催で実施している。

 中・高・高専・理科教員志望学生の参加者は,東邦大の学生・卒業生に限らず,学会・研究会の雑誌やメーリングリストで広く募集している。その結果,参加者は関東甲信越,東海地方,北海道と広範囲で,毎年,日本化学会フェローや化学教育有功賞を受賞された先生を講師に迎え,好評を得ている。

 実験研修会は,①科学の発展に伴う新しい知見を得るための講義と実験実習,②新課程の内容に即した新しい視点の実験の紹介と実習,③簡易でかつ科学の本質をついたすぐに実践できる実験の紹介と実習に重点を置き,教員の資質を高め,スキルアップを目指すプログラムを提供している。また,何年か継続して実験研修会に参加すれば,中等化学教育の全範囲を網羅できるように計画され,実験を取り入れやすい単元については繰り返し研修できる構成となっている。特に,理科教員志望学生や若手教員にとっては,研修の全体像を把握しやすい点が挙げられる。加えて,本実験研修会は講演と実験研修で構成されているため,座学のみではなく,実験実習を通して国公立・私立の中・高・高専の教員とのネットワークを構築することも可能となる。参加者の感想(一部)を紹介する。

「簡単に実験できるものが多くて,今後,授業で取り入れたいと思った。導入でも演示実験として,生徒の興味関心を引きつけることができる。また,他の先生とも交流ができ,今後の教員生活において大きな1日になった。」
「とてもわかりやすく,勉強になりました。何より楽しかった。」
「各実験の細かいポイントも話していただけるのでありがたい。」  
『理科の教育』(2019年12月号)特集◉魅力ある教員養成とその授業実践
科学好きの子どもを育てる教員の育成を目指して(今井泉)”より抜粋
 
 

学習指導要領と研修内容との関連

研修会の開催報告

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