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東邦大学重点領域研究補助金(TUGRIP)

 

令和2年度採択事業(TUGRIP)

 東邦大学の新たな学内補助金事業「東邦大学重点領域研究補助金(英語名:Toho University Grant for Research Initiative Program)(略称:TUGRIP)」がスタートしました。
 
教育・研究支援センターは、東邦大学のブランディングに資する研究を、本学に在職する研究者が学部や研究科を超えて共同で行う学術研究活動を推進する支援を行います。
 令和2年度は中野裕康先生をリーダーとする共同研究課題「生体組織の4次元リモデリング機構破綻による疾患発症・重症化メカニズムの解明と医療技術シーズの創出」が採択されました。

 研究補助期間: 令和2年4月1日~令和5年3月31日(3年間)

事業の紹介



研究代表者
  医学部 生化学講座 教授 中野 裕康


研究課題名
  生体組織の4次元リモデリング機構破綻による
  疾患発症・重症化メカニズムの解明と医療技術
  シーズの創出



事業概要
  様々なストレスや感染などにより組織損傷が生じた後には、通常は正常な組織修復(4次元リモデリング)が誘導されます。一方で、その4次元リモデリングの破綻が生じた場合には慢性疾患へと移行し、疾患の重篤化がもたらされると考えられます。例えば慢性感染症、自己免疫疾患、炎症性腸疾患などの根底にはそのような病態が存在すると考えられます。
 本研究は、細胞死、細菌感染、自己免疫疾患などにより誘導され組織のリモデリングを伴う病態を、主にマウスモデルを用いて解析し、生体組織の4次元リモデリング機構破綻による疾患発症・重症化のメカニズムの解明と医療技術シーズの創出を目指します。
 

1.研究組織

  ■ 研究代表者   中野 裕康(医学部 生化学講座)
  ■ 研究分担者   舘田 一博(医学部 微生物・感染症学講座)
  ■ 研究分担者   近藤 元就(医学部 免疫学講座)

2.概要

本研究では以下のような4つの研究項目を設定し、研究を遂行していきます。

1)大腸炎・大腸癌モデルにおけるIL-11産生細胞の機能の解明
 (中野教授グループ)
2)NASHモデルマウスを用いた新規増殖因子とバイオマーカーの同定
 (中野教授グループ)
3)非結核性抗酸菌症マウスモデルを用いた持続感染のメカニズムの解明
 (舘田教授グループ)
4)自己免疫性涙腺炎モデルを用いた病態の解明
 (近藤教授グループ)

ニュース

◆ 細胞死抑制タンパク質のユビキチン化による新たな制御機構を解明


TUGRIP研究の成果に関する論文として、2021年1月19日に米国の科学誌「Communications Biology」にて掲載されました。
中野裕康教授の研究グループは、細胞死の抑制に中心的な役割を果たしているcFLIPと呼ばれるタンパク質をユビキチン化修飾する酵素としてMind bomb (MIB)2を見出し、MIB2によるcFLIPのユビキチン化がcFLIPの細胞死の抑制活性に必須の役割を果たしていることを明らかにしました。 この成果は細胞死を制御する治療法を開発する上で、cFLIPのユビキチン化が新たな治療標的となる可能性を示したものです。
本研究は愛媛大学 澤崎 達也教授、東京都医学総合研究所 佐伯 泰参事研究員、星薬科大学 大竹 史明特任准教授、大阪市立大学 徳永 文稔教授らとの共同研究によるものです。  

本内容は、2021年1月20日プレスリリースされました。

プレスリリース 東邦大学 発行No.1114 令和3年1月20日

プレスリリース 日本経済新聞 2021年01月20日

学内研究推進活動報告

TUGRIPと総合研究部の合同企画:大型研究機器テクニカル・セミナー(全4回)

 医学部2号館3階にある先端医科学研究センター(総合研究部)には学内共通利用できる大型研究機器が配備されています。 それらを使ってどのような研究ができるのかを紹介するセミナーを全4回にわたって開催します。

第1回Flow cytometryの紹介(令和3年9月30日開催)

第2回ハイコンテント・イメージングシステムの紹介(令和3年11月11日開催)

第3回共焦点レーザー顕微鏡の紹介(令和4年2月10日開催)

第4回遺伝子発現解析装置(令和4年5月12日開催)

◆第3回TUGRIPセミナー(令和3年7月8日開催)

【テーマ】重症感染病態におけるマクロファージ・単球制御による治療戦略」
【演 者】 青柳 哲史 氏(医学部 微生物・感染症学講座 准教授)  

➢詳細はこちら

◆第2回TUGRIPセミナー(令和2年12月24日開催)

【テーマ】短鎖ヘアピンDNAを利用した多重蛍光in situ hybridization
          —簡便・超高感度な組織内mRNA検出法—
【演 者】 恒岡 洋右 氏(医学部 解剖学講座微細形態分野 講師)

➢詳細はこちら

◆第1回TUGRIPセミナー(令和2年8月20日開催)

【テーマ】腸内微生物叢と宿主の相互作用機構
【演 者】 西尾 純子 氏(医学部 免疫疾患病態制御学講座野 准教授)

➢詳細はこちら

◆第1回TUGRIP研究発表会(令和2年7月14日開催)

【発表①】座長:山崎 創 氏(医学部生化学講座)
テーマ:非結核性抗酸菌症マウスモデルを用いた病態解析と免疫補助療法の検討
発表者:梶原 千晶 氏(医学部微生物・感染症学講座)

【発表②】座長:木村 聡一郎 氏(医学部微生物・感染症学講座)
テーマ:シェーグレン症候群発症における病原性T細胞活性化機構の解析
発表者:田中 ゆり子 氏(医学部免疫学講座)

【発表③】座長:桑原 卓 氏(医学部免疫学講座)
テーマ:Interleukin-11産生がん関連間質細胞による大腸がん形成促進機構の解明
発表者:仁科 隆史 氏(医学部生化学講座)


➢ 詳細はこちら

活動報告

2021年1月19日 中野教授グループの論文が米国の科学誌「Communications Biology」に掲載されました。

2020年7月9日 中野教授グループの森脇健太准教授が日本生化学会奨励賞を受賞しました。

2020年6月30日 中野教授グループの論文がBiochem Biophys Res Communに掲載されました。

2020年6月19日 中野教授グループの共同研究の論文がNature Communicationsに掲載されました。

2020年4月9日 中野教授グループの共同研究の論文がNature Communicationsに掲載されました。

2020年4月1日 中野教授・舘田教授・近藤教授グループの研究課題が第1回TUGRIPに採択されました。

業績一覧

2020年度

 
1. Hildebrand JM, Kauppi M, Majewski IJ, Liu Z, Cox AJ, Miyake S, Petrie EJ, Silk MA, Li Z, Tanzer MC, Brumatti G, Young SN, Hall C, Garnish SE, Corbin J, Stutz MD, Di Rago L, Gangatirkar P, Josefsson EC, Rigbye K, et al. A missense mutation in the MLKL brace region promotes lethal neonatal inflammation and hematopoietic dysfunction. Nat Commun 2020;11:3150. doi: 10.1038/s41467-020-16819-z

2. Torii S, Yamaguchi H, Nakanishi A, Arakawa S, Honda S, Moriwaki K, Nakano H, Shimizu S. Identification of a phosphorylation site on Ulk1 required for genotoxic stress-induced alternative autophagy. Nat Commun 2020;11:1754. doi: 10.1038/s41467-020-15577-2

3. Miyake S, Murai S, Kakuta S, Uchiyama Y, Nakano H. Identification of the hallmarks of necroptosis and ferroptosis by transmission electron microscopy. Biochem Biophys Res Commun 2020;527:839-844. doi: 10.1016/j.bbrc.2020.04.127

4. Kojima Y, Nishina T, Nakano H, Okumura K, Takeda K. Inhibition of Importin beta1 Augments the Anticancer Effect of Agonistic Anti-Death Receptor 5 Antibody in TRAIL-resistant Tumor Cells. Mol Cancer Ther 2020;19:1123-1133. doi: 10.1158/1535-7163.MCT-19-0597

5. Inoue A, Tanaka Y, Ohira S, Matsuura K, Kondo M, Wada K. High CD4+T Cell/B Cell Ratios in the Paranasal Sinus Mucosa of Patients with Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis. International Archives of Otorhinolaryngology in press.  

6.Nakabayashi O, Takahashi H, Moriwaki K, Komazawa-Sakon S, Ohtake F, Murai S, Tsuchiya Y, Koyahara Y, Saeki Y, Yoshida Y, Yamazaki S, Tokunaga F, Sawasaki T, Nakano H. MIND bomb 2 prevents RIPK1 kinase activity-dependent and -independent apoptosis through ubiquitylation of cFLIPL.Commun Biol. 2021 Jan 19;4(1):80. doi: 10.1038/s42003-020-01603-y.

関連する研究

文部科学省平成28年度選定 私立大学研究ブランディング事業